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しっかり指までバイバイキーン -食中毒予防まず手洗い-

じめじめした梅雨の時期は、食中毒が心配になる。抵抗力の弱い幼い子どものいる家庭では、特に注意が必要だ。離乳食は、調理の過程で細菌に触れやすいからだ。手洗いをはじめ、調理や食器の保存などについて、食中毒予防の方法を覚えておきたい。
 東京都港区にある愛育病院の栄養科科長、山本妙子さんは「離乳食は細かく刻んだりつぶしたりするので、細菌に触れる可能性が大きく、水分量も多いので細菌が繁殖しやすい。手洗い励行をはじめ、調理器具の熱湯消毒や、食品の低温保存、加熱など、食中毒予防の基本を実行しましょう」と話す。
 食中毒は年間を通じて発生するが、サルモネラ菌や病原菌大腸菌O157のような細菌性の食中毒は夏場に多い。予防の基本は細菌を「つけない」「増やさない」「殺す」ことだ。 赤ちゃんがいると、大人はおむつを取り換えたりして手に細菌がつきやすいので、手洗いは忘れずに。「せっけんを泡立て、手をこすり合わせるようにする。指と指の間、爪もしっかり洗いましょう。つめを長く伸ばしている母親が目立ちますが、短く切った方がいいでしょう。指輪も外して洗ってください」
 買い物時も肉や魚は最後に買い、まっすぐ帰宅するようにする。購入したものはできるだけ早く食べる。「保存する場合はできるだけ火を通してから。冷蔵で1日、冷凍でも1週間で使い切りたい」
 離乳食でよく使う卵は、扱いに注意が必要だという。殻にサルモネラ菌がついていることがあるため、触ったら手洗いを。また、豆腐も生のまま食べずに、みそ汁に入れるなどして火を通してから食べさせる。
 冷凍保存した食品は解凍の際にも注意が必要。加熱してから冷凍した鶏のササミを、解凍して赤ちゃんに食べさせたところ、おなかをこわした例があるという。「加熱後に冷凍した食品でも、解凍後にもう一度しっかり加熱することを忘れずに」と注意を呼びかける。電子レンジを使う場合も、加熱の途中でかき混ぜるなど、加熱むらがないように気をつける。
 また、いったん口をつけた食べ物は保存しないことが原則。保存したいときは取り分けてから食べるようにする。
 まな板や包丁、下ろし金などの調理器具は、洗ってから熱湯をかけ、乾燥させる。大きなまな板は消毒が大変なので、離乳食用に小さなまな板を用意すると作業が楽になる。牛乳パックを切り開いて洗い、乾かしてまな板代わりにし、数回使ったら捨てるといった方法もいい。 「幼い子どもがいると、調理の途中に子どもの世話やほかの家事が割り込んでしまうこともありますが、食べ物を常温で放置しないように注意してください」と山本さん。
 注意していても、食中毒になってしまうこともある。 東京都墨田区の鈴木こどもクリニック院長、鈴木洋さんによると、熱や腹痛、どろっとした粘血便があれば、食中毒の可能性があるので医師の診察を受けた方がいい。
 「手洗いは、食中毒に限らず感染症予防などの基本。親子とも習慣づけましょう。」とアドバイスしている。(読売新聞より抜粋